TPPと医療制度に関して(2)

> つまり、ISD条項が適用されると、医療のみならず、すべての分野で、アメリカ流になる、アメリカの常識が適用されます。
国民皆保険は民間の保険になり、
> 薬の認可も早くはなるが、副作用が大きいものが入ってくる可能性もあり、
> 外国人医師や、
> 営利目的の病院が参入することになるでしょう。


こういったことがいいのか、悪いのかということですが、
医療者側の立場からすると、
勤務医レベルでは、改善
開業医レベルでは、改悪
の方向にすすむと思います。


今の勤務医は、比較的安い給料で、朝から晩まで、当直もありなど普通です。
営利目的の病院になると、儲かりそうな症例に集中し、コストを削減、当直も削減などになるでしょう。
一見悪そうですが、無駄な検査も減らせます。
さらに、患者さんから、適応でない検査を要求された場合も、
その方の個人の保険でカバーされていないので、この検査は行えませんと、はっきり答えることができます。
今の日本の医療は、ごねた人が得をする仕組みなので、ある意味、平等になると思います。


じゃあ、救急受け入れ病院が減ったり、いろいろ不便じゃないのか、とも思いますが、
逆にそういうのに特化した病院が設立されるので、大丈夫だと思います。(若干値段は上がるかもしれませんが。)


開業医レベルではどうかというと、
もしかすると、現在、生活習慣病などが中心の診療だと
もっと低価格で、医師以外の人を交えてコスト削減したような、民間が参入し
不利かもしれません。


これらは、結局今のアメリカの医療ということです。
今のアメリカの医療は、これで成り立っていますし、
コスト削減にも役立っていると思います。
TPP、ISD条項で、日本の医療費は削減されるように思います。


どちらがよいかは、個人の置かれている立場によると思います。
経済的弱者には、不利な世の中になりそうです。
一方、新しい薬を早く使いたいと考える、これまでの医療において弱者だった、患者さんには朗報です。
勤務医にとっては朗報、開業医にとっては不満。
これまで、保険適用外なのに、ごねて検査をしてもらっていた人には不満、
お金を払って人間ドックを受けていた人には(値段さがって)朗報だと思います。


個人的には、国家財政など気にすると、TPPに参加、医療も外国企業の参入認めた方がよいと思いますが、
どうなることでしょうか。


(最後にもう一度。日本医師会の立場とは逆ですが、別に批判するつもりはありません。)



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111111-00001031-yom-pol
→少なくともTPPの交渉はスタートするようですね。 大事なのは、ISD条項が注目です。